19.不動産屋と値引

不動産

 

「不動産を買ったり借りたりするときに値引きはできるんですか?」

 

不動産をやっていてよくある質問の1つです。

 

不動産を買ったり借りる前にネットで下調べをすると、無責任に「値引き交渉は当たり前」・「絶対に下がるので交渉しないと損」とか書いてますもんね。

 

そして、基本的には値引可能です。

 

が、物件によりますね。

 

 

 

 

少し説明すると、売買でも賃貸でも価格設定の際に購入者から値引き交渉がくることをを踏まえて価格設定をすることが多いです。

そんな対策を事前にしとかないといけないぐらい昨今のお客様は当然のように値引きを言ってきます。

 

宅建業者は”不動産の仲介を行う場合”と”宅建業者自身が売主・貸主となる場合”があるんですが、仲介を行う場合については「不人気物件」の価格は「値下げを前提」でオーナー様と相談して価格を決めます。

 

上の”不人気物件”とはホントに売るのも貸すのもできない不人気のボロ物件とかいう意味ではなくて「人気物件以外の物件」、つまり「普通かそれ以下」の物件ということです。

 

人気物件、例えば立地や設備、住環境が良い物件であれば価格が高すぎないなら値引きなんかしなくても欲しい人は見つかりますもんね。新規分譲・新築マンション・新築アパートなんかもこれに当たります。

 

なんで、値引交渉というのは不人気物件にしか通用しません

 

 

 

 

でも、市場に出回っている不動産のほとんどは”不人気物件”ですので、冒頭の通り「基本的には」値引可能です。

 

あ、大手分譲業者がやってる分譲マンションやアパートメーカー自身が貸主のアパートとかは不人気物件でも値引きできることが少ないんで気をつけてください。

 

そして、どちらかというと売主・貸主が”個人”の方が”法人”に比べると、より値引きしてくれやすいですね。

カジュアルにオーナー様へ相談しやすいというか。

 

ただ、不人気物件だろうと個人オーナーだろうと値引きの話に乗ってくれない人は一定数いますので、値引きできないものはできません。

その辺オーナー側のご一存で決まります。

 

 

で、次はお客様側、買う・借りる側についてです。

値引きを依頼する場合の注意点。

 

値引き交渉する前は「いくらになれば買う、または借りるのか」を決めといてください。

 

 

値引き交渉を言ってくるのは構わないんですけれど、よくこれが決まってなくて、

「安ければ安いほど良いんですけど」とか、

「値引きの相場っていくらぐらいですか?」とか言ってくる人がいます。

 

 

”安ければ安いほど良い”というなら売主・貸主も”高ければ高いほど良い”でしょう。

 

値引きの”相場”なんてのもありません、あくまで表示価格が売主・貸主の希望額であり、どこまで下げてくれるかはオーナー次第、仲介業者には全くわかりません。

あえて言えば端数を取ってもらうとか?980万円を80万取って900万円にしてもらうようなことはよくあります。
その条件でもオーナー側が嫌と言ったらそれまでなんで値引きの目安にはなりませんけどね。

 

まあ、実はこれ売主・貸主側もよく言ってきます。

こっちは”高ければ高いほど”ですが。

 

 

金額交渉するつもりならば、はっきりと「〇〇円なら決める」という金額を自身で持っておいてください。

 

 

仲介の立場になるとわかるんですが、例えば1000万円で募集している土地を売主から900万円までなら値下げしても良いと事前に許可を得ているとします。

 

この場合、買主が1000万円で買うなら何の問題もありません。

900万円と言われても予定通りに対応できます。

800万円なら再度、売主側に相談します。下げてくれるかは売主次第ですね。2割引きは厳しいかな?

500万円では話になりません、その場で断るでしょう。

売主からすれば希望の半額ですもんね。

 

このように買主側の値引き希望金額が決まっていたら交渉しやすいです。

 

 

あと、値引き交渉は原則1回のみです

 

そして、交渉が通ってからのキャンセルはできません

 

 

「1000万円の物件が900万円になれば買うので交渉して」と言っていた方が、実際900万円で売主に話がついた途端に、

「やっぱりもう100万円下げて800万円にしてくれたら買う」とか

「それではこの物件は900万円ということで他の物件と比較検討する」とか言い出したら売主の印象も最悪ですよね。

売主さんは値引きに応じたら買ってくれるものと思って値引きしてますからね!?

 

金額以外にも交渉は「その条件が叶えば決める」という性質のものです。

そのことをはき違えている方って意外といます。

 

 

交渉額が未定なのに交渉しようとするとか、半額の交渉をふっかけるとか、値引きのおかわりを言ってくるとか、

一般的な良識ある方には考えられないことでしょう。

 

この記事を読んでいる人にも「そんな奴実在するの?」とか思われているかもしれません。

 

が、普通にそういうことを言ってくる人々はいらっしゃいます。

 

”フリマアプリ”で無茶苦茶な交渉理由や勝手なマイルールを行っている人たちがネットでネタにされていることがあります。

あれと似たようなもんかなーと思いますね。

 

でもあれって子供とか、あんまり社会経験のない人達もやってますからね。

年齢制限とかあるんでしたっけ?アプリによる??

 

しかし、不動産、特に家を買おうとしてる人って住宅ローンの審査を通るとか、現金で何百万~何千万円単位のお金が用意できるような人たちがほとんどです。

それを考えるとちょっと相手方に対して思いやりがない人が多いな~って思いますね。

 

 

以上、不動産価格の値引き交渉は、だいたい可能です!!

 

値引きできないときはできません。

 

 

コメント

Recommended
タイトルとURLをコピーしました