27.やる気が出ない人におススメしたい漫画 ~左ききのエレン~②

 

筆者お勧め漫画「左ききのエレン」感想の続きです。

 

登場人物紹介

 

全編通して書こうと思ったら長くなりすぎたので、「学生編」の主な登場人物のみのご紹介です。

主人公の朝倉さんが顕著ですが各キャラ、序盤と終盤でキャラがブレブレなんで学生編でのキャラ紹介。

朝倉は成長過程を描く為に、わざと学生編はダメ人間ぽい感じにしてるんだろうか?

 

■朝倉光一■

本作の主人公。山岸や岸姉妹に厳しい現実を突きつけられながらもイケてる人生を送ることを夢見る口だけ人間。

天才の山岸エレンに対して凡人という位置付けだが、山岸や他の登場人物の設定がやりすぎなだけで、1年ちょっと予備校に通っただけで武蔵野美術大学の人気学部に現役合格、その後、大手の広告代理店にデザイナーとして就職し、順調に出世街道を邁進しているあたり、一般的にはエリートと言って差し支えないレベル。

メンタルは強いのか弱いのかよくわからない。ちょっと嫌なことがあると小学生ぐらい簡単に涙ぐむ。

島耕作ばりの魔性の男で、作中で絡む女を次々と篭絡していった。

天衣無縫というか良くも悪くも子供。

天才になれなかった側。

 

■山岸エレン■

本作のキーマン。作中にやたら出てくる「天才」・「才能」の代名詞。絵を描くことに特化した才能の塊。ネームドクラスの登場人物たちの人生に多大な影響を与え続ける社会不適合者。

その天才っぷりは、

・小学校低学年頃(本人曰く7歳の時)に父親を亡くして以来、10年まともに絵を描いていないにも関わらず(しかも小学生~高校生という重要な時期に!)東京藝術大学に周囲の受験生を自信喪失させるほどの圧倒的な実力で現役合格する。

・夜に暗く遠いところから双眼鏡で明るいところにいる自分を見ていた人間の視線を察知する。

・人の顔を見るだけで表情から嘘をついているかどうかが分かる。

等々、人間離れしている。他にも様々な非現実的な超能力を駆使する。天才である理由として他の登場人物達から「目が良い」とよく言われるがそんな理由ではとても片付けられない異常者。

大学進学以降は朝倉以上に子供。というか歳を重ねるにつれて子供っぽくなっている。キャラ設定が固まってなかったのか。初登場時が一番しっかりしている気がする。

また、朝倉の子供っぽさには積極性がある・素直・人によっては好感を与える等、良いところも多いが、こちらは周囲を怒らせる・混乱させる・呆れさせるような子供っぽさで、敵どころか味方にさえ反感を持たれることもある。

非常に好戦的で気に入らない相手にはすぐ喧嘩をふっかける。

天才側。

 

■加藤さゆり■

朝倉光一の恋人にして山岸エレンの幼馴染であり、かつ2人の高校の同級生。

朝倉・山岸の2人からは人格を崩壊させられるほどの仕打ちを受ける。

2人(大学卒業以降は山岸1人)との関係が深い為、全編を通して朝倉・山岸に次ぐ登場回数を誇る。

非常に切れ者。一瞬で膨大な情報を処理し的確な判断を下せる。

学業成績も優秀と思えるが、なぜ朝倉や山岸が受かるような高校に行っていたかはよくわからない。意外と朝倉・山岸も真面目に勉強していたのか。

作中で朝倉の毒牙にかかった最初の女。

抜群の計画性と分析力を持ち、行動力や社交性も兼ね備える。非常に勤勉。

もともと相当な人物ではあったはずだが、更に学生編の終盤に覚醒してからは、

・狂人、山岸を依存レベルで手懐ける。

・格上相手に即興で当意即妙の受け答えを行う。

・他人を意のままに操る人心掌握術を見せる。

等々、おそらく全登場人物中、最高の能力を持つ万能超人。

が、作中の扱いとしては多分、天才になれなかった側。

 

■竹山■

朝倉の友人。交友関係が女ばかりの朝倉にとって、全編を通して唯一の名前がある男の友人。タケちゃんの他に朝倉の男友達いたっけ?

作中にフルネームは出てこない。と思う。

加藤さゆりに惚れていたが、バッサリふられてそのまま学生編からフェードアウト。

朝倉の友人というより加藤に近い場所にいたら加藤のついでに朝倉もいたっぽい。

天才になれなかった側。

 

■海堂龍太■

朝倉たちが高校時代に通っていた美術学校の学長。

山岸の亡父の後輩にあたり、山岸とは昔馴染み。眼病を患い、一線からは退いている様子。

図抜けた才能を持ちながら絵を描こうとしない山岸を気にかけており、生涯を通し、ずっとエレンエレン言っていた。

性的な意味ではないが、山岸への執着心が完全に一線を越えている。

山岸の父と、どの程度の付き合いだったのかは不明だが「先輩の子供」ぐらいの関係に対してのものとしては重過ぎる。

山岸との関係性については本人曰く「妹のようなもの」。ちなみに山岸とは28歳差で親子ほどの年齢差、人前で笑いながら言ってたので冗談のつもりだろうか。ハラスメントへの配慮が求められる昨今、気をつけてほしい。

指導者としては影響力があり、教え子の朝倉や加藤が社会人になった後も海堂の言葉を思い出すシーンがある。

いとも簡単に影響される朝倉はともかく、山岸にも劣らない唯我独尊女の加藤に影響を及ぼし、「恩師」と言わせるあたりは生徒たちから厚い信頼を得ていたことをうかがわせる。

天才になれなかった側。

 

■神谷真里■

朝倉の友人。兄に目黒広告社の若手ホープがおり、父も有名なデザイナーだった模様。

本作には珍しく朝倉に魅了されていない朝倉まわりの女。性的な意味で。友人という意味では完全に魅了されている。

兄や岸姉妹を朝倉に引き合わせる。その結果として、朝倉は運命的な出会いを遂げることになった為、朝倉にとって、数多い恩人の1人と言える。

社会人になってからは、デザイン系の部署なのかは不明だが、世界一のモデルを宣伝に使うような一等の製薬会社に入社。作中の登場時期では20代から30過ぎぐらいの年齢のはずだが役員クラスの人間の商談の席に出る、社長令嬢の教育を任される等、彼女も周囲からの評価は高い。高すぎ。

特筆すべき能力は朝倉はもちろん、岸姉妹、更には加藤からも信用を得ている人間性だろうか。

これだけの能力を以てしても当然ながら作中の扱いは天才になれなかった側。

 

■岸あやの■

世界的服飾企業のアンナ・キシ社長の長子で本人も服飾デザインが本業。

登場早々、神谷から「中二病の女王」呼ばわりされているが、そもそも本作の登場人物は大体が中二病気味。というか漫画でキャラに印象深いセリフを言わせようとすれば多少は臭くなるだろう。

末妹のキャラが不明だが、変態揃いの岸家の中では十分にまともな人。少なくとも多少は他人を思いやれる心を持っている。

はっきりとした恋心かは微妙であるが、やはり朝倉に特別な感情を抱いているように見える。何なら朝倉がその気になれば落とせそう。

「ペルソナ」という技で初対面の朝倉の人物像を看破し、朝倉と神谷を焦らせるものの、その直後に披露した人物推定の根拠が紙一重なものばかりで、言ってみたらたまたま当たった感がある。推察を外していた可能性も高い。

「ペルソナ」は決まれば相手は心を読まれているかのような錯覚に陥る為、服飾などより宗教家やネットワークビジネスなんかの方が向いてそう。

初登場時に妹のあかりと揃って意味ありげに山岸と同じ左利きであるとアピールするが、そのネタは最終話まで特に触れられなかった。

あかりとの差別化の為だろうか?初登場時から登場を重ねるごとに人間味のあるキャラにされていった。

登場時は天才側っぽい登場だったが、天才になれなかった側。

 

■岸あかり■

岸あやのの妹でアンナ・キシ社長の次子。

スーパーモデル。いわゆる「スーパーモデル」ではなく本当にスーパーなモデル。

加藤から強い恨みを抱かれているが、あかり自身は加藤と面識はない。

10代時点で世界が注目する一流モデルのはずだが「セブンティーン」の専属モデルをしていた。集英社だからだろう。

自分ではモデル業の為に全てを捨ててると言っているが、普段の姿勢も悪いし喫煙者かつメディア対応もひどい。それでもモデルとして世界的に成功している。

1回目の読者人気投票では1位を獲得しており、リアルでも人気がある。筆者はこの結果は意外だった。あと登場人物もまだ少ない時期に、主人公の1人である山岸がベスト5にも入ってなかったのも意外。

姉が「ペルソナ」なら妹は「スーパーダイブ」。その威力は天才、山岸を流血させ、幾多のスーパーモデルを戦意喪失させ、あまつさえ「変身」との重ね技で7対1の圧倒的不利な戦況を一瞬でひっくり返し逆転する等、作中で猛威をふるう。

もう一つ「いらない」という技もある。口に食べ物を含んだだけでモデルとなる為に必要な栄養素かどうかを判断できる。この”いらない”の前では”ペルソナ”も”スーパーダイブ”も児戯に等しい。使用用途は相当限られるが特殊性という意味で本作の全超能力の中でも突出している。この技を知っているのは、おそらく母親か家族ぐらい。公になっていれば医療関係者や研究者が放っておくはずがない。

朝倉の毒牙にかかり人生計画が狂った女。

「さっちゃん」と呼ばれる巨人をひき連れている。

さっちゃん強かった設定は、多分、作者が途中で思いついた。かなり無理がある設定だが、この設定を与えられてからのさっちゃんも加藤と並ぶ作中最強候補の1人。フィジカル的に。

甲乙付け難いが、「力のさっちゃん、技の加藤」と言ったところか。

天才側。

 

考察も書きたかったんですが、人物紹介、しかも学生編だけで結構な長さになったので続きます。

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