こんにちは。
引き続き「左ききのエレン」の話を。
今回は考察。
というか感想小ネタ。
雑多な疑問を自問自答してみます。
山岸エレンのイメージ
「左ききのエレン」におけるもう1人の主役、「山岸エレン」。
作中における相当重要なポジションにも関わらずなんか浮いてません?この人。
そういうポジションだからこそ意識的に浮かせてるのか?
前の記事にも書きましたが作品のテーマを象徴するような人物にしては人気ないし。
何というか印象に残らなくないですか?
異様に幼いかと思えば半端に浮世離れしてますし、この人の人物像ってどっから来てるんでしょうね?
作者のイメージする天才像だとは思うんですが、その元ネタになるような人でもいたのかな?
それとも、こんな人間になりたかったんだろうか?こんな人間と出会いたかった?
山岸みたいな画家?もっと大雑把に言ってアーティストもそうですけど、スポーツとか技術者って普通の人間がまずしないような学習量・練習量や普段からの意識の高さで「天才」と言われる実績を残してるもんと思ってるんですけど、山岸ってあんまそういうタイプに見えない。
本作の中で幼児時代に長時間、絵を描き続けて父親を驚かせるっていう場面があるんですけど、それ以外に絵の勉強や練習をたくさんしている描写ってないですね。どうやって藝大に受かるデッサン力を身につけたんだろうか。一度、筆を折った小学1年生か2年生かの頃にもう身につけていたのか。
ピカソも子供の頃には本職顔負けの絵を描けたらしいですし。
それでも山岸の「7歳」というのはどうなんでしょう。
何か本当にフィクションの中にだけ存在する都合のいい物語のアイコンという感じです。
山岸って単独では学生可能のアルバイトもできないぐらいの人間ですし、「加藤さゆり」やアメリカ編で出てくるチームスタッフ等、周辺の人間ありきの人間ですから。
「朝倉光一」と対比させる為だけの存在、作り手の妄想なのかなあと感じたんですけどね。
まあマンがなんで登場人物全員、妄想ですけど。
この人が存在しない世界線の本作も見てみたいですね。
タイトル変わるだろうけど。笑
天才とは何か
天才って偏ってるイメージないですか?
コミュ障だったり偏執だったり興味の無いことは完全に無視だったり。
アインシュタインとかノイマンとかモーツァルトとかそんなイメージですよね?
天才っていうか、見方を変えれば準健常者っていうか。
山岸もそこは天才条件満たしています。
ただ、天才が天才と呼ばれる所以って実績を残せることであって、天才であることだけでは世間に天才と呼ばせることはできないのかと思います。
ピカソでもアインシュタインでも大谷翔平でも良いんですけど、彼らは人生のかなり早い時期に全てを捧げられる対象を見つけて異常に没頭し、その結果、実績が前人未到の境地に至ったことが評価され天才と言われてるんですよね。
単にIQが異常値だったり趣味の限度を超えて絵を描くことが好き過ぎることだけでは天才の評価は得られなかったと思います。ピカソ達には目的達成の為の思考もあれば、興味の対象を最優先にしつつも最低限の商売感覚もありますし。
天才、あるいは朝倉さんの好きな「何かになる」というのは才能ではなく実績が必要です。
さて、山岸さんどうでしょう?
彼女は本当に朝倉や加藤に会えて良かったですね。紙一重です。
作者の性別
作者の性別が気になります。
前に知人が「鬼滅の刃」の作者が女性であることに驚いてて、筆者は「あの絵柄とノリで女じゃないと思ってたのか?」と逆に驚かされたことがあったんですが。ネット見てる感じでは知人のように驚いた人も少なくなかったみたいです。それから何か作者の性別が気になりだしたんですよ。
原作のかっぴーさんは単行本のあとがき?裏表紙?のコメントで「ぼく」と言っているので多分男性。
で、作者?作画?のnifuniさん、まず何て読むの?
「ニフニ」??
絵柄が女性っぽいなとは思うんですけどね。少年ジャンプより少女漫画やレディースコミックっぽいなと。誰も彼も小ぎれいでスタイル抜群で。顔も典型的な女性が描く美男美女って感じ。
この人も裏表紙に「女性キャラの黒髪ストレートに憧れる」とあったのと一人称「私」なんで多分女性。多分ね。「私」は普通に性別問わず使うし「僕」という女性もいなくはないようなんで(実際にお会いしたことないですけど)決定打にはならないかなあ。
登場人物の男女比率
で、何で性別なんかが気になるのかっていうと、主人公の朝倉光一くんこそ男ですが「左ききのエレン」の主要人物って異様に女だらけなんですね。
社会人編の朝倉回ではモブは男も多いんですが、学生編やエレン回、特にメインキャストは女だらけなんですよ。
そもそも美術系って女子率高めなもんですが。
音楽系も女だらけですが美術はそれに輪をかけて多い気がします。
皆さんも中高生の時、部活動で文化系って女子ばっかじゃなかったですか?
あんな感じ。
とにかく「左ききのエレン」は女だらけです。
作者はフェミニスト?
前々回の記事の通り、「左ききのエレン」には原作版とリメイク版があるみたいで筆者が読んだのはリメイク版の方です。
原作版とリメイク版の差異ってどんなもんなんだろう。リメイクはほぼ原作をなぞっているのか、それとも原作を下地にストーリーや登場人物までまるっと変えてるのか。
原作者は男で作者は女、もし原作もオリジナルも基本的には同じものなら原作者のかっぴーさんはフェミニスト気味なのかなぁって思って。
女率高いのに加えて強い女ばっか出てきますから。
作者の年齢
これも単行本の裏表紙にあるんですが、過去の自分を応援している話と。
もし、朝倉たちは作者の半自伝的なものとして作者と朝倉が同級生としたら、筆者とも同級生ですね!
1981年度生まれと思います。
目黒広告社のモデルは
目黒広告社のライバルに”業界最大手”という「大日本広告社」が出てきます。
広告代理店で「最大手」というなら現実では「電通」でしょう。
電通というのは2位以下が束になっても敵わないレベルで業界シェア断トツです。
なら目黒は「博報堂」かな?電通と並び称されたのも今となっては昔の話ですが。
朝倉が佐藤可士和さんに憧れているセリフが出てきますので。
佐藤可士和さんは博報堂ですね。
目黒は最大手ではないにしても”大手”の広告社らしいので業界5位から10位以内までには入ってる会社であってほしいですね。広告代理店なんて田舎の自称広告代理店(実態は印刷会社や製作会社、新聞屋の下請けみたいなトコ)も含めたら星の数ほどありますから。「広告代理店」の定義ってなんかあるんでしょうかね?
博報堂以外に候補としてはサイバーエージェントかADKか?広告がメインかは知りませんがJRや東急も大手ですね。
まあ目黒広告社のモデルは「博報堂」なんかな~??
皆さんはどう思われますか?
山岸エレンの容姿設定
山岸って銀髪なんでしょうか?カラー回によっては金髪や白髪にも見えますが、1巻の表紙の山岸は銀髪ですね。ある白人の登場人物が山岸を「キレイな髪の色」と言ってたので変わった色、黒髪や金髪・茶髪ではないと思うんですが。朝倉が金髪なんで対比させる為にも銀髪かな?
山岸はオシャレに興味ない設定(どう見ても全く外見を気遣ってない感じには見えませんが)なのでカラーリングはしてないんでしょう。クォーター設定もありますが、日本人の「黒髪」って本当に濃い色なんで2世代も経って祖父母の髪の色が遺伝するもんなのかな?
食事や運動を好む感じではないのに長身と豊胸なのは遺伝で説明つきますけどね。
服装も高校時代は加藤よりもスカート短かったし、卒業後もあれはグランジファッションの一種だと思うんですが。
山岸って海外でも美女扱いされてるので容姿に恵まれているのは間違いないでしょう。
人間性に問題があるのは一目瞭然ですが、あのルックスでよくあんな暗黒の中高時代を送れたもんです。普通なら周りにほっとかれなさそうですけどね。高校も終盤になって山岸をほっとかなかった唯一の同級生が朝倉です。
朝倉が惹かれたのは容姿ではなさそうですが。
こだわりの「少年漫画」
作中に朝倉とあるカメラマンの2人の形容をメインにやたら出てくる「少年漫画」という現実の会話ではあまり聞かない単語。
「マンガみたいな」っていう言葉なら普通の会話でも出てくるでしょうが、本作の登場人物はなぜか「少年漫画」と言います。教師や大企業勤めの社会人まで。
SLUMDUNK好き
作者が少年漫画好きなのか。そうでないと説明がつかないほど不自然に少年漫画という単語が出てきます。
あとスラムダンクばっかり出てきます。
作者はスラムダンクファンで間違いないと思われます。
柳さんの全盛期
社会人編で「柳一」というキャラが出てきます。
登場回数は普通ですが、キャラが立っていて全3回の人気ランキングでも一貫して上位にランクしてます。
完結2巻前の引きで「柳一全盛期」という吹き出しで終わり、てっきり次巻より”柳編”開始かと思ったら特に触れられず完結します。おまけ漫画にちょっと出るぐらい。
何だったんでしょうねアレ?
やたら世界に通用する日本人たち
そのまんま。
日本人贔屓過ぎるシーンが多くてげんなりします。
朝倉光一になれなかった全ての人へ
朝倉光一みたいな人生送ってみたいですねー。
でも多くの人はあそこまで頑張れないと思います。
朝倉さんはブラックに定評のある広告代理店でもワーカーホリック気味でしたので。
まあ朝倉光一にはなれなくても「左ききのエレン」を読んで元気になれたら毎日を頑張っていきましょう!
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